12月12日(現地時間11日)、カリフォルニア州ロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナでポートランド・トレイルブレイザーズ対ロサンゼルス・クリッパーズの試合が行われた。
試合はクリッパーズが127対132でブレイザーズに勝利、クリッパーズは連勝を4に伸ばした。
※データ分析を実践する際に参考にしている書籍『Basketball Data Science: With Applications in R』の紹介記事も書きましたので、よろしければご確認ください。
試合内容<ブレイザーズ対クリッパーズ 2023-12-12>
試合序盤はクリッパーズ優勢で試合が展開していったが、第3クォーター開始直後、ブレイザーズのシェイドン・シャープが3Pシュートを決めスコアを68対66とし、ブレイザーズが逆転に成功。
その後は両チーム一進一退の攻防が続くが、第4クォーター残り30秒の局面でクリッパーズのポール・ジョージとカワイ・レナードが勝負強さを見せリードを維持、最終スコアを127対132とし、クリッパーズが見事接戦を制した。
本試合における8つのスタッツに関して、各チームのプレイヤーごとのレーダーチャートを下記に示す。(※NBA公式ウェブサイトのボックススコアをもとに作成。)
ブレイザーズに関しては、マティース・サイブルが11得点(3Pシュート成功数3本)、シェイドン・シャープが27得点(3Pシュート成功数4本)、6アシスト、アンファニー・サイモンズが38得点(3Pシュート成功数5本)、スクート・ヘンダーソンが19得点(3Pシュート成功数3本)、6アシスト、2ブロック、ジャバリ・ウォーカーが8リバウンド、モーゼス・ブラウンが12リバウンドを記録し、各スタッツでチームを牽引した。
また、クリッパーズに関しては、カワイ・レナードが34得点(3Pシュート成功数3本)、3スティール、ポール・ジョージが20得点、8リバウンド、8アシスト、イビツァ・ズバッツが18得点、2ブロック、ジェームズ・ハーデンが20得点(3Pシュート成功数3本)、7アシスト、2ブロック、ラッセル・ウェストブルックが6アシスト、ノーマン・パウエルが16得点、2ブロックを記録している。
接戦となった本試合だが、チーム別に各スタッツを下記のとおり並べると、本試合における両チームの特徴が浮かび上がる。
上記のグラフを確認すると、ブレイザーズは3Pシュート成功数(P3M)で優位性を発揮する一方で、クリッパーズはアシスト数(AST)、スティール数(STL)、ブロック数(BLK)、ペイントエリア内からの得点(PITP)で優位性を持っていたことがわかる。
また、相手チームのターンオーバーからの得点(PTS.OFF.TO)に関しては、ブレイザーズが9得点だったのに対して、クリッパーズは18得点をマークしている。
さらに、ファストブレイクによる得点(FBPS)に関しては、ブレイザーズが4得点に留まっているのに対して、クリッパーズは12得点まで伸ばしている。
オフェンス面ではアシストと速攻、ディフェンス面ではスティールとブロックなど、攻守においてクリッパーズの機動力が功を奏した試合だったと言える。
※参考<統計ソフトRに入力するコマンド>
両チームの8スタッツに関するレーダーチャート
> library(BasketballAnalyzeR) #パッケージBasketballAnalyzeRの読み込み
> Bscore1212 <- read.csv(file="20231212_PORLAC.csv") #該当試合のデータを集計したデータの読み込み
> attach(Bscore1212) #attach()でBscore1212を指定
> X <- data.frame(PTS,P3M, FTM, REB, AST, STL, BLK, TO) #各スタッツの数値をdata.frame()でまとめてXに格納
> detach(Bscore1212) #detach()でBscore1212を指定から外す
> radialprofile(data=X, title=Bscore1212$Player, std=TRUE) #レーダーチャートを出力するコマンドでありstd=TRUEで標準化
> listplots <- radialprofile(data=X, title=Bscore1212$Player, std=TRUE) #上記のコマンドをlistplotsに格納
> library(gridExtra) #パッケージgridExtraの読み込み
> grid.arrange(grobs=listplots[1:8], ncol=5) # grid.arrange()で一方のチームのプレイヤーを出力
> grid.arrange(grobs=listplots[9:17], ncol=5) # grid.arrange()でもう一方のチームのプレイヤーを出力
チーム別の各スタッツの棒グラフ
> T = matrix(c(43, 19, 22, 36, 25, 5, 4, 12, 21,32, 9, 17, 4,
+ 49, 13, 21, 35, 33, 7, 9, 9, 20, 66, 18, 17, 12), 13, 2) #使用するスタッツで行列を作成
> rownames(T) <- c("FGM", "P3M", "FTM", "REB", "AST",
+ "STL", "BLK", "TO", "PF", "PITP",
+ "PTS.OFF.TO", "PTS.2ND", "FBPS") #行に項目名を設定
> colnames(T) <- c("POR", "LAC")#列に項目名を設定
> barplot(t(T), beside=TRUE, legend = TRUE, ylim=c(0, 70)) #t()で行列Tを転置し、barplot()でグラフを出力
※データ分析を実践する際に参考にしている書籍『Basketball Data Science: With Applications in R』の紹介記事はこちらからご確認ください。